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  • 執筆者の写真山本省三

せっつく、ツクツクボウシ

八月に入ると、ツクツクボウシが鳴き出します。


子どもの頃は、この声を聞くと、気分が落ち込みました。


それは、夏の盛りが過ぎ、夏休みも半分が終わったことを知らせる合図だったからです。


母親が言うには、どんどん鳴き方が早くなるとのこと。

まるで、夏休みの宿題を早く済ませろとせっつくように。


それでもこのセミを嫌いではありませんでした。

色がきれいで、少し小型でスマート、すばしっこくて捕まえるのが困難なところが魅力だったのです。


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